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執筆者の写真渡辺 敬

30を手前にして思う事。

皆さんこんにちは、渡辺です。


少し前に安倍が誕生日を迎え、30歳になりました。


私も今年度30歳になるのですが、まぁ現状新中野最後の20代なわけです。


30歳というのは一つの節目だよなぁと思うわけで、


というのもある方からの言葉をすごく思い出すんですね。


名前出していいのかわかんないけどいっか。


THE BOHEMIANSというばちくそにカッコいいバンドでキーボードを弾いている


本間ドミノさんという方から20代前半ぐらいの時にいただいたお言葉でして。


「30歳までに聞いた音楽でその後一生聞く音楽は決まる」


という言葉があります。(一字一句正しかったかは覚えてないですが。)


当時私はジャズ系、60年代ハードロックとかばっかり聞いてたわけなんですが、


若いうちにいろんなジャンルの音楽を聴いたほうが良いと、


30過ぎたら趣味嗜好が固まってしまい新しい音楽は聴けなくなると。


それを今自分ものすごく実感しています。


音楽もサブスクで聞くのが当たり前になって、


そのサブスクサービスが聞いている音楽を分析して好みを理解することで、


個人の趣味嗜好の固定化に一役買ってる感はありますが、


それを差し引いても以前に比べて新しい音楽への拒否感が高まっている自分を感じます。


新しい音楽に対して常に批判的というか、


しかも古いアーティストを持ち出して


「こっちのほうが良い」だの


「ルーツとしてこっちがあるわけだからこっちを聞いたほうが良い」だの


くそむかつく”ビートルズを聞きなさいおじさん”みたいな、


そんなおじさんに向かっている自分を感じます。


この現象が音楽以外にも表れるんじゃないかと思っていて、それに恐怖しています。


音響をしているとたまに出会います。


アナログミキサー至高おじさん。


技術の現場では、常にアップデートしていく機材に合わせて自分をアップデートしていくことを求められますが、


それでもたまにいるんです。


絶対デジタルの方が便利なのにアナログが良いと言ったり、デジタルをの機材をアナログ的に使う人が。


「聞く音楽」とはまた違うとは分かっていても、


「使う技術」まで凝り固まってきたら終わりだなと思います。


本間さんからお言葉を頂いた後すぐぐらいに、


私はアイドル業界というところに入って、


今仕事で一番聞いているジャンルを20代の間に耳に入れることができましたが、


自分が果たしてこれからずっとアイドル業界にいるかは分かりません。


新たな業界の音響をやるといったときに、


果たして自分の耳はそれを許容してくれるのか、


それはとても不安なことです。


ですが、あくまで凝り固まるのは趣味嗜好として聞く音楽なわけで、


勉強だったり仕事だったりで聞く音楽を否定する人間にはなりたくないなぁと


そんな気持ちを持ち続けて最後の20代を過ごしていきたいなぁと思います。


本間さん会いたい。


新中野製作所/29歳

渡辺 敬

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