こんにちは
新中野製作所のアベです。
前にじゃんけんの話をしましたが、あれからもずうっとじゃんけんの記録をとっています。5人のメンバーのうち4人はほぼ毎日、1人(Eさん)は週2回じゃんけんをする習慣の全ての勝敗と出欠を記録し、「全体の負ける率」と「曜日ごと負ける率」を自動計算で算出しています。
その記録がついに100試合ぶんを超えたのでそろそろ色々な予想と検証ができるかなと思い始めていたところでした。
ある試合でハッとしたことがありました。その日は水曜日で、水曜日はAさんが明らかに負けやすい日です。これは統計上まぎれもない事実。結果としてそういう数字が出ているのです。そこで、Aさんに「今日は誰よりも負けやすいよ」と伝えた上でじゃんけんに望んだところ、Aさん以外はパーをだし、Aさんはグーを出しました。一発で敗退です。一発で敗退が決まったことや、Aさんがグーを出したことは偶然です。でも、「Aさんが負けた」ということは一概に偶然とは言えない…となんとなく思ってしまいました。それで考え始めました。
確率の計算ってなんの意味があるんだ?
例えばこの5人のじゃんけんの場合、5人それぞれがグー・チョキ・パーの三種類の手を出せるので3n5で組み合わせは243通りですか?たったの。その中でAが負ける確率は何%かという計算をしていくわけですよね。
所詮はこの程度の複雑さな訳です。でもね、世界はそんなに単純じゃないでしょう。
その点、統計はどうでしょうか。私が記録しているじゃんけんの表は、これは結果を蓄積しているものですよね。言うなれば、世界そのものを記録しています。「ある日Aさんが負けた」という結果は、Aさんにまつわるか、まつわらないかを問わず、世界の全ての因果関係が招いた結果です。それは天気、体調、経済状況、気分、朝食に何を食べたかなど、もうそれこそ無限の組み合わせの結果現れた帰結です。
それを記録しているので、この結果の積み重ねから算出される「負ける率」は確率を計算したものよりもずっと信憑性があります。根拠があります。
その場合の数字は「傾向」ということになるでしょうか。この統計でわかるのは傾向です。自分が何を出そうと、例えばアイコになるたびに毎度グーを出し続けたとしても、勝ちやすい日には勝ちやすいし、負けやすい日には負けやすいでしょう。そのことは多分何をしようと変わらないんだと思います。
思えば、あらゆる信憑性を必要とする予想にはこの統計が使われていますね。例えば天気予報(ある時期に日本周辺の気象条件がこんな感じの時はこのくらいの時間雨が降りやすい)、為替取引(過去1週間のうごきがこういう時は、この先1週間はこうなりやすい)など、様々な場面で使われています。
私はもう確率を信じることができません。
統計をとって、傾向を見ていくこと。
これが全てです。
新中野製作所
安倍大智
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